イムラボの有機農業では、春夏秋と農繁期に休日など無く、突っ走ってきた。
そして、冬にも仕事はあるのだが、それでもいくらか冬には時間がとれるようになる。
しかし、そんなつかの間の時間も農業の勉強に費やすのだ。
タイ王国の農業協同組合が経営するオートーコー市場の視察へ行ったが、到着が早過ぎて、まだ準備をしている店が多かった。
それなら、まずは腹ごしらえだ。
野菜がどのような料理になるのかを舌で感じることも研修の一環である。
その後に、乾物のお店を視察。
野菜を乾燥させて、長期保存する技術は日本と同じだ。
タイは日本と同じくお米の国。
ところ変わって、日時も変わって、青空市場を視察する。
南国らしい野菜やハーブが並んでいる。
このくらい花が咲いていても大丈夫なのか。
根っこ付きで販売するのか。
いろいろと勉強になる。
日本では、どうせすぐにゴミになるプラスチックの袋に入れて野菜を販売しているが、タイの市場ではたいがいは野菜をそのままで量り売りしている。
もちろん、農業の現場も視察する。
田んぼは、残念ながら時季ではなかったようで、稲穂を見ることはできなかった。
現在のタイは乾季だが、さすが水田だけあって湿気っているね。
お次は畑の視察。
苗床なのかなあ。
けっこう密植している印象。
空心菜の筋蒔きも南国らしいね。
ああ、勉強になるなあ。
・・・うそうそ。
全部嘘だよ。
いや、全部が嘘ではない。
これらの写真は私が実際に現場で撮影したものであり、現実のものだ。
視察研修というのが嘘なんだよ。
勉強しに行ったのではなく、本当はバカンスなのだ。
いや、貧乏人の私が、物価の上がっているタイで長期滞在できるほどの休暇ではないので、ショートバケーションだね。
いったい誰に気を使って、勉強に行ったと見せかけようとしたのだろうか。
いいじゃないか、冬の農閑期くらいは、気分転換させてください。
おてんとうさま、有機農業の神様、どうぞお許しください。